感染症

新型コロナウイルス 中国武漢市で2人目死亡 迫る春節 30億人が大移動

 中国湖北省の武漢市で新型コロナウイルスによる肺炎があいついでいる問題で、武漢市衛生健康委員会は16日、入院治療中の男性患者が死亡したと発表した。新型肺炎による死者は今回で2人目。一方、日本でも武漢市から帰国した中国人男性が感染した。

 

 武漢市当局によると、死亡した男性は69歳で、12月31日に発病し、今月4日に症状が悪化し、武漢市の金銀潭医院救急治療センターに搬送された。入院時は心臓の筋肉が炎症を起こす心筋炎や、複数の臓器不全を併発していて、治療の甲斐なく15日に死亡したという。

 

 この問題をめぐっては、今月6日に武漢市から帰国した30代の中国人男性が神奈川県内で感染が確認されたことが明らかになっている。この男性は今月10日から15日にかけて医療機関に入院していたが、現在は退院していて、多くの患者が出入りしていた武漢市の海鮮市場には立ち寄っていないと報告しているものの、肺炎患者と現地で生活していた可能性があるという。

空港の検疫システムは

 新型コロナウイルスの感染メカニズムはまだよくわかっていない。同じコロナウイルスの「MERS(中東呼吸器症候群)」や「SARS(重症急性呼吸器症候群)」が動物からヒトへ感染する種類のウイルスであることから、新型ウイルスに関しても海鮮市場で扱われていた何らかの動物から感染している可能性が指摘されている。

 

 武漢市当局によると、今月15日時点の調査で、ヒトからヒトへ感染する明確な証拠は見つかっていないが、武漢市の41人の患者の中には海鮮市場で働いていた夫から感染した妻がいることから、患者と一緒に生活するなど密接な接触がある場合、ヒトからヒトへ感染する可能性も排除できないという。

 

 日本でSARSやMERSの患者が見つかった場合、感染症法に従って指定医療機関への入院措置がとられ、隔離された個室で治療が行われる。患者と医療従事者は空気感染を予防するためにサージカルマスクの着用が求められている。

春節で感染拡大を懸念

 武漢から帰国した30代の男性患者は、今月3日から発熱があったが、6日の帰国の際には解熱剤を服用していて熱が下がっていたため、空港のサーモグラフィーで発見されなかったという。

 

 国内の空港では、今回の問題が起こる前から武漢市に滞在歴がある帰国者や入国者に対して体調不良がある場合は自己申告するよう呼びかけるとともに、サーモグラフィーなどで発熱などの症状をチェックしていた。

 あなたにオススメの記事

 編集部からのオススメ記事