歴史

最古のクレーター発見!22億年前の隕石衝突で氷河期が終わった 豪州

 恐竜絶滅を引き起こしたのは、6600万年前にメキシコに墜落した小惑星が原因というのはよく知られている。46億年の歴史を持つ地球上には、現在までに190近い隕石落下の痕跡が見つかっているが、メキシコと同様に、ほとんどのクレーターは地殻変動で埋没したり、侵食や開発によって存在がわからなくなっているものばかり。

 

 こうしたなか米航空宇宙局(NASA)の研究チームは21日、オーストラリア西部の「ヤラババ・クレーター」が、22億2900万年前に隕石が落下してできた地球最古のクレーターだとつきとめた。なんと氷河期を終わらせる重要な役割を果たしていたという!

風化で侵食が激しいクレーター

 巨大クレーターというと、国際宇宙ステーション(ISS)や地球観測衛星からも見えるアフリカやカナダのものが有名だが、西オーストラリア州の人里離れた乾燥地帯にあるヤラババ・クレーターは長年風雨にさらされて侵食が激しく、現在はゴロゴロした岩ばかりが目立つ荒涼とした場所だ。

 

 そのため、本来は直径70キロの巨大クレーターだったと考えられているが、現在はわずか20キロのくぼ地を残すのみで、隕石の落下時期についてもよくわかっていなかった。

2つの鉱物から年代を割り出す

 そこでジョンソン宇宙センターのティモンス・エリクソン博士と、豪州カーティン大学や英インペリアル・カレッジ・ロンドンなどの合同チームは正確な年代を決定するために、隕石落下の衝撃と高温によって溶けた岩石を採集。

 

 「ジルコン」と「モナザイト」という2つの鉱物に着目し、含まれるウランと鉛の結晶の年代を測定した結果、22億2900万年前に形成された最古のクレーターであることをつきとめた。

氷河期終焉の立役者

 発見はこれだけではない。22億年前の地球は、ヒューロニアンと呼ばれる初期の氷河期(24〜21億年前)にあたるが、研究チームはヤラババに落下した最古の隕石によって、大量の氷が蒸発して、大地が一変。酸素が増えて、大気と海洋を進化させるきっかけになった可能性が高いと指摘している。

 

 6600万年前には生物の大量絶滅を引き起こした隕石落下だが、22億年前にヤラババに落下した隕石は、氷河期を終わらせ、地球の進化をもたらした立役者というわけだ。

 

 研究チームは、「ヤラババ・クレーターができてから4億年間は、地層に氷河の痕跡を示す堆積物が見つかっていない」と証拠を挙げたうえで、「全地球が完全に氷に覆われていたスノーボール・アース(全地球凍結)時代の隕石落下は、大量の温室効果ガスが大気中に広がったことを意味します」と述べて、現代の地球温暖化の問題にもつながる発見だと示唆している。

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