生活情報

おむつ交換台から転落あいつぐ「頭部骨折も…」生活センターが注意喚起(動画)

 外出先で子供のおむつをかえる際、商業施設のトイレやベビールームに備え付けられたおむつ交換台から乳幼児が転落する事故の報告が、過去9年間で58件とあいついでいることから、国民生活センターが注意を呼びかけている。

 

 同センターと消費者庁が共同で運用する医療機関ネットワークに、2010年12月からの9年間に届け出があったおむつ交換台での転落事故の件数は58件にのぼり、そのうち7割の41件で頭部骨折などのケガが報告されている。

 

男女に区別はない

 ケガをした子供の年齢別に見ると、0〜1歳児が全体の84%を占めていて、6〜8カ月ごろが最も多いという。事故は寝返りができるようになり、つかまり立ちをし始めるころから増えはじめ、男女の性別に関係は見られない。

 

 具体的なケースでは、2019年9月に子育て支援施設の洗面台横のおむつ交換台に寝かせていた生後4カ月の女児が、保護者が荷物を取ろうと数秒後ろを振り返っていた間に転落。交換台の周囲には高さ5センチくらいのビニールクッションで囲われていたが、女児は頭部の骨を折って、6日間入院したという。

頭の骨を折る大ケガ

 また2017年11月には、スーパーマーケットのトイレにある折りたたみ式タイプのおむつ交換台に1歳8カ月の男児と荷物を載せた状態で、保護者が手を洗っていたところ、急に立ち上がって落下。支えようとしたが間に合わず、頭の骨を折って、急性硬膜外血腫と診断され、5日間入院したケースもある。

 

 さらに2016年12月には、公園のトイレのおむつ交換台に8カ月の男児を座らせて、保護者が上の子供が用を足すのを手伝っている間に転落して、頭の骨を負っていたという事故もあった。

 

 そこで国民生活センターが0〜3歳の子供を持つ親1000人にインターネットでアンケート調査を実施した結果、前述の事故件数とは別に「落ちたことがある(46人)」とか「落ちそうになったことがある(334人)」と答えた人の数は、4割近い380人にのぼった。

床からの高さ70cm

 

 さらに子供が落ちた(落ちそうになった)とき、保護者が何をしていたかについて尋ねた結果、8%は「子供から離れたり、目を離していない」と答えた一方で、カバンから物を取り出したり、おむつなどのゴミを捨てていたりして、「1〜3秒ほど」目を離していた人が190人、「数十秒程度」が119人いた。

 

 東京工業大学の西田佳史教授は「0〜3歳児は大人より体の割合に対する頭部が大きいため、頭から転落してケガする事故が多い。公共施設では、床からおむつ交換台までの高さは70センチ程度で、その高さから落ちると硬いコンクリートでは90%程度の確率で頭蓋骨骨折や顔の骨折や深い切り傷を負い、意識喪失を伴う場合があります。交換台の上で子供が立ち上がった場合は、さらにリスクが高くなります」と指摘している。

 

 国民生活センターは「おむつ交換台を利用する際、おむつやお尻拭きなどは事前に準備して、子供から目を離さないようにするほか、備え付けのベルトがある場合は必ず利用して転落事故を防いでほしい」と呼びかけている。

 あなたにオススメの記事

 編集部からのオススメ記事