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小惑星衝突で封じ込められた「恐竜時代の海水」を発見

 米国の首都ワシントンD.C.の東にあるバージニア州チェサピーク湾の海底には、今から3500万年前に直径数キロの小惑星が衝突してできたクレーターがある。

 

 新生代で最も温暖な時代だった「始新世」は、この小惑星の衝突により巨大な津波や気候変動が発生、低温化し、生物相に大きな変化が起きたとも言われている。

 

 この小惑星の衝突は、生物だけでなく周辺の地質にも大きな影響を与えている。

 

 バージニア州の内陸まで入り込んだ「塩水くさび」(河川や帯水層中に海水が入り込む現象)は、この小惑星衝突に関係があるとされている有名な現象だが、この海水が浸入している淡水との境目は小惑星クレーターの一番外側の縁と一致している。

 

 そして今回、米国地質調査所(USGS)は、このチェサピーク湾の海底下1000メートルで採取した「高塩分濃度の地下水」が、今から1億〜1億4500万年前、恐竜たちが生きていた中生代 白亜紀初期の北大西洋の「海水そのもの」だと断定した。

 

 これまでもさまざまな研究から「地質学的時代の海水」の塩分濃度などを間接的に考察することはできていたが、直接的にリアルな証拠として「海水そのもの」を採取できたのは初めてとのこと。

 

 琥珀(こはく)の中に古代の昆虫が封じ込められているように、小惑星衝突の衝撃により、海底下1000メートルの地層に、「古代の海水」がそのままに封じ込められていた。

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