歴史

防災歳時記2月26日 バブルとキャリアOLとイケメン武将隊と

 今からちょうど300年前、1714年(正徳4年)の今日2月26日、今の銀座界隈で、ちょっとした飲み会が開かれた。

 

 そしてこの「飲み会」が江戸中を震撼させる大事件に発展する。

 

 宴会の主催者は、大奥御年寄の江島(絵島)。その時34歳。

 

 もてなされたのは、当時のイケメン役者として人気のあった生島新五郎

 

 山村座で生島の芝居を見た後の流れでの宴会。

 

 今で言えば、あこがれの韓流スターのライブの後に、流れで「飲み会」、みたいなものだから、さぞや盛り上がったのだろう。

 

 午後4時と決められていた大奥の門限に江島は遅刻してしまう。

 

 大奥の入り口で「通せ、通さぬ」の押し問答になったものだから、話は大ごとに。

 

 生島との密通疑惑や、最後は幕府内の権力闘争も絡み、江島は高遠藩お預かり、江島の兄は斬首、生島は三宅島へ流罪、などなど50人近くがとばっちりを被った。

 「江島生島事件」は歌舞伎や小説やドラマにもなり、「陰謀説」もあるわけだが、ここは難しい背景はさておき、34歳にして、イケメンを前にはっちゃけてしまった「江島さんという独身女性」について…。

 

 江島さんが生まれたのは、1681年(天和元年)。

 

 高度経済成長期を「昭和元禄」なんてかつては呼んでいたが、江戸時代の「バブル期」である「元禄時代」は、江島さんが、多感で遊びたい盛りのティーンから20歳代前半のころ。

 

 だから江島生島事件が起きた時、江島さんは、きっと「バブルの残り香が漂うアラサー」だったはず。

 

 しかし一方で、大奥での江島さんは、「月光院(七代将軍徳川家継の生母)の右腕」と言われたくらい、めちゃくちゃ仕事のできるキャリアウーマン

 

 華やかだった時代も若い頃に経験しながら、窮屈な職場でも仕事をばりばりこなすOL…、実に現代的な人物像だ。

 

 いつの時代も女性は、『』や『流行』や『イケメン』に貪欲だ。

 

 「今時のアラサーは韓流スターが好きな人が多いの?」と職場の女性に聞いたら、ジャニーズに始まり、「戦隊もののヒーロー」だの、「体操のお兄さん」だの、そして最近は観光地などで戦国武将の格好をして「おもてなし」をする「武将隊」が人気だと言われた。

 

 まったく持って「理解不能の世界」だが、今月23日には、名古屋市で「全国武将隊天下一決定戦」が開かれ、熱狂的ファンが詰めかけ、決勝大会では感動でむせび泣く声が会場に響き渡ったとか。

 

 理解不能ながら、きっと「現代の江島さんたち」のバイタリティが新しい文化や流行や美を作っていくのだろうと、この話を聞いて思った。

 

 願わくば、現代の江島さんたちに「景気浮揚効果」もぜひ期待したい、と心底願っている今日この頃。

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