環境

南極西部氷床の融解歯止め効かず 数世紀内に消滅 NASA

 南極大陸西部の氷床融解は、すでに歯止めが効かないレベルを超えており、数世紀中には氷がすべて海に溶け出すことは避けられない状況との報告を米航空宇宙局(NASA)の研究者チームが発表した。

 

 これは、1992年から2011年までの欧州リモートセンシング衛星の調査など、いくつかのデータを総合して分析したもの。

 

 南極の氷河は、地面の上をゆっくりすべり、その先端は海中に突き出しているが、氷が溶けるポイントは通常、氷の下に地面がなくなった、つまり海に突き出した部分から先にある。

 

 この海に突き出したポイントを「グラウンド・ポイント」と呼んでいるが、今回の調査によると南極西部アムンゼン海では、主要な氷床がすべて、グラウンド・ポイントより手前、つまり内陸側で溶け始めているとのこと。

 

 これにより氷河の移動スピードはさらに早まり、溶融は加速する。

 

 このため毎年、この地域ではグリーンランドの氷床丸ごとと同じ体積の氷が溶けており、すでに1.2メートルも海面を上昇させたと見られる。

 

 研究チームによれば、「すでに後戻りできるポイントは超えている」と見ており、数世紀中にこの地域のすべての氷は消失することは避けられないとしている。

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