防災知識

全国20ダムで土砂堆積超過 治水機能の低下は106カ所

 大雨による洪水を防ぐために建設された全国のダムのうち、106カ所で土砂が堆積して治水機能が低下していることを会計検査院が21日に公表した。このうち20ダムでは、建設当時に想定した100年分を上回る土砂が堆積していて、検査院では国土交通省などに土砂を取り除くなど早急な対策を求めた。

 

 国の河川砂防技術基準によると、国や都道府県はダムを建設する際、100年間に流入して堆積する土砂の量(計画堆砂量)を想定し、その上で水道などに使われる「利水容量」と、大雨などによる増水分である「洪水調節容量」を確保している。

 

 検査院によると、9府県が管理する20カ所のダムは、運用開始から数十年しか経過していないにも関わらず、実際の土砂量が100年分の「計画堆砂量」を上回っていた。このうち200%超過しているダムは4カ所、300%以上のダムは2カ所で、なかでも1956年に完成した宮崎県の渡川(どがわ)ダムでは、運用開始から58年間で436年分の土砂が堆積していることが判明。

 

 また土砂量が「計画堆砂量」に達していなくても、「洪水調節容量」に影響を及ぼすレベルまで土砂がたまり、治水機能が低下しているダムも106カ所にのぼっている。調査では、漏水量などの計測や地震計などの設備点検を3年以上怠っているダムも公表していて、検査院ではダムを管理する国交省や自治体に対して改善を求めた。

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